ロゴ図鑑

大学のロゴデザイン参考13選

公開 2026-09-26

目次

大学のロゴは、使われる場面の幅がとても広いロゴです。学位記や式典の壇上、封筒の差出人欄、Web のヘッダー、スマートフォンのアイコン、パーカーの刺繍。古い校章を持つ大学も多く、それを残すか、どう今の場面に合わせるかが最初の分かれ道になります。

学校や研究機関、学会のロゴを作るときも事情は同じです。正式名が長く、和文と欧文の両方を載せたい。格式は保ちたいが、小さな画面でも読ませたい。

図鑑には大学のロゴが21件あります。ここから13件を選び、1件につき1つずつ、真似できる作りを抜き出しました。

校章をそのまま使う・簡略化する

細かい校章は、小さな表示では潰れます。そのまま使うなら読ませる役を文字に任せ、簡略化するなら面や線の扱いを変えます。

細かい紋章は円に閉じ、読む役を文字に任せる

京都大学のロゴ京都大学国立大学法人京都大学・マーク+文字このロゴの分析を読む →

二重の円の中に木を描き、外側の輪に欧文の校名と創立年を回した紋章です。右には「京都大学」と「KYOTO UNIVERSITY」を2段に組んでいます。

紋章の中は細部が多く、小さく置くと葉の穴や輪の文字は読めません。そこで大学名は右の大きな文字で読ませています。伝統的な紋章を持つ組織なら、紋章は形として見せ、名前は隣で読ませる分担が手堅い方法です。

校章を線だけで描いて軽くする

東京藝術大学のロゴ東京藝術大学国立大学法人東京藝術大学・マーク+文字このロゴの分析を読む →

青い1本の線で尖った葉のような外形を描き、中に古い書体風の図柄を入れています。下には黒のセリフ体で「TOKYO GEIDAI」を置き、T と G だけを大きくしています。

図柄を面で塗らず線で描くと、細部の多い校章でも重く見えません。外形と中の図柄の線の太さをそろえてください。複雑な形でもひとつのまとまりとして読めます。校章が上、名前が下の縦組みは、正方形に近い枠や印刷物の中央に置きやすい構成です。

家紋を下敷きにする

筑波大学のロゴ筑波大学国立大学法人筑波大学・マーク+文字このロゴの分析を読む →

3枚の葉と3本の花の穂でできた桐の紋を、紫1色で塗っています。葉脈と花の模様は白で抜いています。

家紋は、1色の面と白い抜きだけで成り立つように作られてきた図柄です。下敷きにすれば、単色で刷っても小さく使っても崩れない条件を最初から満たせます。一から紋章を作るより、見慣れた型を借りるほうが格式も早く伝わります。

和文と欧文の組み方

長さも字面も違う2つの言語を、1つの塊にまとめる手です。幅・段・書体のどれでそろえるかが分かれます。

情報の重さの順に段を小さくする

慶應義塾大学のロゴ慶應義塾大学学校法人慶應義塾・マーク+文字このロゴの分析を読む →

交差する2本のペンのマークの右に、「慶應義塾」「Keio University」「Tokyo, Japan」を3段で組んでいます。和文は明朝体で、字と字のあいだを大きく空けています。

和文、欧文、所在地と、上から順に小さくしていく組み方です。和文の字間を広げると、画数の多い漢字が黒く詰まって見えるのを防げます。下の欧文との幅の差も目立たなくなります。

欧文の字間を広げて和文と幅をそろえる

公立はこだて未来大学のロゴ公立はこだて未来大学公立大学法人公立はこだて未来大学・マーク+文字このロゴの分析を読む →

「公立はこだて未来大学」の下に、大文字の「FUTURE UNIVERSITY HAKODATE」を組んでいます。欧文は字間を広くとり、和文とほぼ同じ幅に広げています。

2段の幅がそろうと、長さの違う2言語が1つの四角い塊になります。長い校名でも横に伸びすぎず、看板や Web のヘッダーに収めやすくなります。欧文が和文より短いときに使える手です。

欧文を頭文字だけ大きい小型大文字にする

名古屋大学のロゴ名古屋大学国立大学法人東海国立大学機構・マーク+文字このロゴの分析を読む →

傾けた緑のマークの右に、明朝体の「名古屋大学」と、セリフ体の「NAGOYA UNIVERSITY」を2段に組んでいます。欧文は N と U だけを大きくし、残りを小さな大文字でそろえています。

大文字だけで組むより柔らかく、明朝体の和文と並べたときに格式がそろいます。マークは傾けて動きを出し、文字はまっすぐ組んで落ち着かせる分担もしています。

色で大学を示す

スクールカラーを決めている大学なら、色だけで大学を思い出してもらえます。色の置き場所を絞るのがこつです。

スクールカラーの面に校章を白で抜く

早稲田大学のロゴ早稲田大学学校法人早稲田大学・マーク+文字このロゴの分析を読む →

えんじ色のひし形を1枚敷き、その下寄りに校章を白で小さく抜いています。右には「早稲田大学」と「WASEDA University」をゴシック体で組んでいます。

遠くからはまず「えんじのひし形」として見え、近づくと校章が読めます。細かい校章を単独で置くより、小さな場面に強い形です。ひし形は正方形を回しただけですが、四角い紙面の中では斜めの辺が目立ちます。

文字と同じ色をマークにも使い、もう1色はマークだけに置く

東京大学のロゴ東京大学国立大学法人東京大学・マーク+文字このロゴの分析を読む →

銀杏の葉2枚を黄色と青で描いた丸いマークと、青の「UTokyo」でできています。黄色は葉1枚分にしか使っていません。

文字と同じ青をマークにも使うと、2つが1つのまとまりに見えます。もう1色をマークだけに置けば、目がまずマークに向かい、そこから文字へ流れます。2色目を足すときは、置き場所を1か所に絞ってください。

マークも文字も1色でまとめる

大阪大学のロゴ大阪大学国立大学法人大阪大学・マーク+文字このロゴの分析を読む →

葉の形を円弧だけで組んだマークと、「大阪大学」「THE UNIVERSITY OF OSAKA」の2段を、紫に寄った深い青1色で塗っています。

マークと文字が同じ色なので、全体が1つのまとまりに見えます。1色なら、刺繍や金属の刻印、単色の印刷でもそのまま再現できます。欧文を大文字だけにすると、和文の四角い字面と輪郭がそろいます。

校章を使わない新しいマーク

校章を持たない組織や、学外に向けて名前を広めたい組織が取れる手です。頭文字や略称、図形だけでマークを作ります。

頭文字1字を大きく置き、正式名を小さく添える

立命館大学のロゴ立命館大学学校法人立命館・マーク+文字このロゴの分析を読む →

太い大文字の R を1つ大きく置き、その下に細い大文字で「RITSUMEIKAN / UNIVERSITY」を2行で添えています。全体を深い赤1色で塗っています。

遠くからは1文字で、近くでは名前まで読める二段構えです。R と下の文字で太さを大きく変えると、どこがマークでどこが説明かが一目で分かります。飾りの無い字を選べば、刺繍でも崩れません。

呼ばれている略称を楕円に抜く

国際基督教大学(ICU)のロゴ国際基督教大学(ICU)学校法人国際基督教大学・エンブレムこのロゴの分析を読む →

横長の青い楕円に、右に傾けた「ICU」の3文字を白で抜いています。直線の I と、筆で書いたような C・U が並んでいます。

略称が日常の呼び名として通っているなら、それをそのままマークにするのがいちばん覚えやすい形です。楕円で外形を決めておくと、バッジや刺繍のように形を切り抜いて使えます。研究所や学会のように、略称で呼ばれる組織にも向いています。

頭文字を帯の動きで描く

東京科学大学のロゴ東京科学大学国立大学法人東京科学大学・マーク+文字このロゴの分析を読む →

幅の広い帯3本を、1枚のリボンが折り返すようにつなげ、全体を S の字にしています。上下の帯は濃い紺、あいだの帯だけ明るい青です。

同じ色の系統で明るさだけ変えると、帯に表と裏ができて奥行きが出ます。字形をそのまま使うより図形としての自由がきき、単独で小さなアイコンにしても頭文字だと分かります。

規則を作って、崩すところを1〜2か所に絞る

多摩美術大学のロゴ多摩美術大学学校法人多摩美術大学・シンボルマークこのロゴの分析を読む →

黒い横棒を6段に積んだだけのマークです。上下の帯は内側へ反り、途中の3段には中央に細い隙間が入っています。

同じ太さの棒を同じ間隔で積むと、強い規則が生まれます。そこに反りと隙間という少しの変化を加えると、ただの縞模様ではなく1つの形として覚えられます。文字を持たずに形だけで立たせたいときの考え方です。

自分のロゴで試す

最初に決めるのは、校章を残すかどうかです。残すなら、校章は形として見せ、名前は隣の文字で読ませます。残さないなら、頭文字や略称を1つ選んでマークにします。

和文と欧文を載せるときは、2段の幅をそろえて1つの塊にしてください。色はスクールカラーを1色決め、置き場所を絞ります。

ロゴを作るアプリでは、学校や研究機関、学会の名前を入れて候補を並べられます。ほかの大学の実例は大学・学校のロゴの一覧で、校章の扱いは校章を下敷きにするのタグで見比べられます。

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